The story of Naocastle ~Null komma eins~ 最終章

I have come to discover through earnest personal experience and
dedicated learning that ultimately the greatest help is self-help;
that there is no other help but self-help
-- doing one's best, dedicating oneself wholeheartedly to a given task,
which happens to have no end but is an on-going process.
- Bruce Lee(1940-1973, Chinese-American Actor, Martial Artist, Author)


「自分の人生経験から学んだ事は、最後は自分しかいないという事
他の誰でもなく自分で自分自信を助ける以外にはない
目の前の事にベストを尽くし、自分の全てを捧げるということは
終わりなど無く、一生続けていくものである」


4月21日発の便に決めて、今度は片道チケットではなく1年間オープンのチケットを買いました。
観光ビザは3カ月間だけですが帰りの日程は12月中旬。
イメージは出来ていました。
6月か7月に契約。12月の冬休みにシドニーに戻ってリフレッシュ。


そんなイメージを持ちながら再びヨーロッパに渡り、チームが決まるまで200万円近くの費用が掛かってしまったのですが、奇跡的に7月中旬にドイツ3部のVFBリューベックとプロ契約を交わせることができました。
ドイツは3部と言えど、平均給料はスイスの1部より更に少しいいぐらいで練習内容も施設もブンデスリーガ1部に劣るともいえない完全なプロチームです。


テスト後、監督が評価した事はサッカーの実力もあると思うが、みんなとうまくやっていけて親しまれたキャラだと言う。
このコメントは正直嬉しかったです。
なぜなら、サッカー選手でいる限りブンデスリーガ1部やワールドカップというこの世界の一流選手になる事を目指していましたが、僕が一番目指しているのは一流の人間になる事。
僕にストレスが溜まっていようが周りの人には関係ない。やはりそういう状況でも道端で困っている人を見ればすぐに助け、人には優しく、状況がいい時と同じように振舞う強い人間になりたい。


ブルース.リーの言葉通り、落ち込んでいる自分や、今の自分を変えていこうとするにはやはり自助であり、自分を変えるしかないのでしょう。


このストーリーを読んで頂いた方はわかるように、僕も違う国に行って大きな荷物を運びまわすのは大変でした。見知らぬところに行った時に行きかたが全くわからなくて
これでほんまにあってんのかなあ?って心配になる事もありました。
言葉がわからなくて、馬鹿にされた事もありました。
だからこそ、目の前に荷物で困っている人がいればすぐに助けたり、迷っている人がいればなにか手助けが出来ないかどうかを尋ねて、今僕ができる事は全てしていきたい。
当たり前のことなんですけど、困っている人をすぐに助ける事はとても大事なことだと思います。


それにしてもドイツでの時間はほんとうに良かった。
語学も今回はヤル気があったので、9ヶ月間でかなり学べました。
この時改めて語学はやはりヤル気だと思いました。新しい事を頭に入れると言う事は非常に大変でストレスも溜まると思いますが、そこで何よりも必要なのはほんとうに喋りたいという気持ちだと思います。
現地の人間と会話をして認められたい…好きな子と会話をしたい…モチベーションは何でもいいと思います。


最初の何試合かは再びヨーロッパの舞台に立てた嬉しさと感動で、試合前の興奮を抑えるのに大変でしたが、それは決して悪い事ではないので良い状態で試合に臨める事ができました。


オーストラリアも球際は厳しいですが、ドイツの3部は更に厳しかったです。
大事な事だと思います。パスミスをしてもボールポゼッションを失ってしまいますが、
50/50の球際で負けても相手にボールを渡してしまうものと同じです。
逆にその球際でことごとく勝つとビッグチャンスであり試合を優位に運べるチームになれます。


だから練習でもタックルは厳しかった。
練習が終わってスパイクが足に入って血を流しているので治療室に行くと、
同じように足から血を流したり顔が泥まみれになっていてアイシングをしている選手が数人いて笑けるけどまるで戦争のようでした。
はあはあ言いながら、何もそこまでと思い無言でお互いの傷を見ながら目が合ったりすると首を振りながら吹き出してしまう事もありました。
ただ毎日戦っているという感じはあったし、やりがいがありました。


そんな感じですから喧嘩もあったけどドラマもありました。
その内の一つを紹介すると、5部リーグから上がって来たトルコ人選手がいて、
2部から降りてきたドイツ人選手などから彼は少し舐められている存在でした。
そのドイツ人選手の一人をラーム選手とでもしておきましょう。実は僕もリューベックに来て、2日目でラームとつかみ合いの喧嘩になったのですが、1週間後に逆に超仲良くなって友達に。
そして、トルコ人選手をドログバとしておきましょう。


練習中で既に激しくやり合っていた二人がとうとう限界を超えて、
ラームがかなり酷くドログバの家族やトルコ人の事を侮辱する発言を…
殴りにかかったドログバをチームメートが止めたのですが、その後練習が終わるまでの紅白戦中、公式戦なら一発レッドカード並みのタックルが10発ぐらい披露されました。
練習が終わって、この時普通ならピッチで起こった事は起こった事で握手をして仲直りするケースが結構あるのですが、この時は監督やキャプテンが散々言ってもそれは実行されませんでした。


ヨーロッパでは、だいたいどのチームも練習場に着き一人一人の選手と目を見ながら握手をするのが最低限のマナーです。
目を見ないで握手などをすると、その人を見下していると捉えられるからです。
ドログバとラームは3週間ほど握手さえもしませんでした。


僕はドログバとラーム、どちらとも仲が良かったので練習場がクラブハウスから遠かった時は一緒に車に乗って行ったりもしていました。
そしてその日、たまたま僕が運転する車に二人とも乗ってきて、
最初はかなり気まずい雰囲気だったのですが、いつの間にか二人は会話を始めていた。

そして更に1ヵ月後ぐらいのリーグ戦でラームが痛恨のクリアミスを犯して0-1とされる。
明らかにラームのせいで、みんなも一瞬呆れて、だるっ…て感じだったんですけど、真っ先にラームのところに走りつめたのがドログバであり、落ち込んでいるラームを抱えあげて、


「気にすんな!俺が絶対一点取ってやる!」


って言ったのがなんとドログバ。


そして更に10分後…
ドログバが、相手のミスパスから本当に1点を奪って1-1にしてしまう。
叫びながら二人は両手で熱くハイタッチをして抱き合っていた。


文化、バックグラウンド、肌の色、例え何がちがったとしてもサッカーボールがあれば1つになれる事は確信しています。


色んな場所に行って感じる事が、国、都市、その場所その場所で色んな空気とにおいがあると思います。光の色も違う。


こうして色んな事があったのですが、クラブの経営ミスで借金6億円以上となり、給料が入ってこない状況になり最終的にはクラブを出て行く事になったドイツ。
しかし空気やにおいや光の色は最高だでした。
人は良かったし、優しかった。
スイスでの日々があったからこそ、そういう風に見えたのかもしれませんが…
帰りたい日々がスイスでは続いたけど、我慢して残り厳しいところにいて成長できてほんとによかった。
そのおかげで今は何に対しても、そう簡単にはくじけないと思います。


個人的に僕が尊敬している選手は、一番苦しくて試合のメンバー等に入らない時でも、
居残ったり、知らないところで練習をしたり、そういう時にこそ余分な練習をしている選手。
そういう時って精神的に厳しいからほんとに難しいけど、そこでだいたい二つに分かれると思います。
実力もあったと思うが、そういう状況を乗り越えて成功した選手は山ほどいました。


確かに、前にも言ったようにサッカーなんて今やビジネスに過ぎず、選手なんかは価値を付けられて単なる道具にしかすぎません。
いい道具は常に使われ、あかんかったらすぐに捨てられる。


そのかわりほんとに人の心を動かせるのは選手だと思います。


ドイツに行った当初は、僕は3部から這い上がって1部でプレーをするのだと確信していました。
しかし、2部や1部の外人枠の選手とやりあったとき、差は0.1みたいなものなのですが、差を感じました。
ほんの少しの差。この差はいったいなんなんだろうとずっと思っていましたが、今思うとやはり積み重ねなの差だったのかなと思います。小さい時からずっと、プロになっても毎日の練習の真剣さが1~2%違ったのかなと最近思います。


結局ドイツでのシーズン後、僕は引退をしました。ドイツでのラストシーズンは最高でした!


そして現在はTouch of Class(TOC)というサッカーアカデミーなどを行っております。
海外挑戦を視野に入れた選手育成コース。サッカーと英語がメインです。
僕が海外で契約を出来た一つの大きなキーポイントは英語が喋れた事です。
TOCのプログラムは英語や僕自身が海外で経験したことを伝えるにはこれ以上の場所はないと現役を辞める3年前ぐらいから考えていた事です。


日本に来て、誰も知らない中とりあえず名刺を配り、会える人に会い数カ月ででその数は500を超えました。
そんな中で、信頼できる人と出会えたのはとても幸せな事です。
もちろん大変な事もありましたし、まだまだこれからもあると思います。
仕事としてはもっと世界と日本を繋げれる仕事を行いたいと思います。


そして来月の10月19日には株式会社Naocastleを立ち上げます。
僕の城(Naocastle)から世界に飛び立つ人材が増え、国と国が繋がっていく事を願っています!


まず最初は海外へのプログラムを事業として行おうと思います。


日本人が通じるところ、通じないところ、肌で感じてきて欲しいものです。
TOC同様ハングリーな人達のみだけのチャレンジ留学のようなプログラムですね。


オーストラリアへのプログラムはTAFE専門学校に通い、英語と資格を取得。
そこからオーストラリアの企業へ自分で売り込み。インターン等で入り認められれば向こうで就職。
もしくは得た物を日本の地で生かすために日本で就職活動。
どちらにしても、得るものは大きいと思います。
対象は18歳以上。


そして、もう一つはアメリカの大学へのサッカー推薦での留学。
これは英語の能力や歳にも(確か20歳まで)制限がありますが、非常に魅力的なプログラムになると思います。
TOCの子供たちが卒業した後に是非受けて欲しいプログラムです。
どちらの国も活躍すればヨーロッパの道は開かれると思います。
アメリカの場合はサッカーもしながら、アメリカの大学を卒業できるという素晴らしいメリットもついてきます。
もしかしたら、TOC卒業生がハーバード大学生になるのも全然ありえる話だと思います。
サッカーで、もし成功出来なくてもアメリカの大学を卒業するという事は英語もかなりマスターして、学歴も取れて終わるわけですから悪くないはずです。
対象は13歳~19歳ぐらいですかね。


今、何をするべきなのか?自分にあった仕事とは一体なんなんだろう?きっと、誰もが通る道で、悩んで答えを探そうとする事だと思います。
その悩む行為に、生きているという証拠があるのかもしれません。


今現在、もしくはこれから、海外へ言葉も文化もわからないところに
一人で行きそこで認められようと何かしらの結果を出そうと必死に努力している人達へ、
新しい事にチャレンジしようと思っている人達へ、壁にあたり何をしていいかわからない人達へ、
悩み事があり落ち込んでいる人達へ。
少しでもこのストーリーが勇気と元気を与える事ができたのであれば嬉しいです。


この最終章のタイトル、Null komma eins 0.1。. ドイツ語で、Null=0 komma=点 eins=1 

色んな0.1の意味を含めています。


0.1%の可能性に向かって夢を追いかけながら僕が思った事は、雲の上の存在だと思っている人たちとの差は実は0.1の差。
現実と夢の間も0.1。 立ち止まる事があっても、0.1の勇気を振り絞るだけできっと自分の未来は変わります。
もお、ほんまにあかん…無理や…何度思ったことでしょう。
そこでも、0.1の差を埋めようとするかしないかでは結果は大きく変わってくると思います。


これからも色んな事に挑戦し、人生最後の一瞬までやりきりたい。
そして先ほども挙げたように、どんな世界にいたとしてもその世界の一流を目指していきますが、
なによりも強く優しい人間、そして僕がどんな状況にいても困っている人がいればすぐに助ける。
一流の人間を目指していきます。


このストーリーを読んで頂き、ほんとうにありがとうございました。


僕がここまで来れているのはあなたたちがいたからです!!


I AM HERE BECAUSE YOU GUYS WERE HERE!!




TOCセレクション実地中。詳細は下記のバナーをクリック。
海外挑戦を視野に入れた選手育成

"Aiming to be a world class player would be on anybody's mind who have tried to pursue a career in this beautiful game, but I think it is more important to aim to be a first class human being."
「このサッカーという素晴らしい競技の中、プロを目指す人間の頭の中に世界一流選手になろうという気持ちは必ずどこかにあるはずです。でも私は人間として一流を目指す事のほうが大切だと思います。」
今矢 直城

CommentBox

素晴らしいプロ選手としての時間でしたね。たった0.1の、しかしとてつもない大きな差に気がつけたことは一生の財産になると思います。

僕はサッカー選手としては当時は精神力がまるで弱く話になりませんでしたが、その経験から少しずつ精神的強さを身につけて、現在の自分になりました。

僕も10月から自分の新しいスタイルの子ども英会話学校をはじめます。今矢さんも僕も目指しているのは、世界に通用する日本人を育てることで、英語という共通項もあり、先日お会いしたのは必然だったと感じています。

とりあえずお互いの持ち場で戦って、いつか僕らの人生がクロスしたときに何かやりましょう!

投稿者 BGS GEEK  : (2010年09月28日 10:54)

BGS GEEKさん

最後まで読んで頂きありがとうございます!

お互いのビジネスを必ず成功させましょう。

そして、クロスした時に必ず何かを一緒にやりましょう!!

投稿者 Nao  : (2010年09月28日 23:37)

連載をとても楽しく拝見していましたが、とうとう終わってしまいましたね。残念、もっと続けて欲しいですけど、お忙しいから無理かな。。。

困ってる人たちをまず助ける、厳しい世界で活躍されたNaoさんだからこその意見だと思います。
0.1の差、胸に響いきました!!
世界に飛び立つ日本人のサポート、素敵なお仕事だと思います。
できるだけたくさんの有志を育ててくださいね!

海外で働き続けている私の信念は、他人にどう評価されようが自分の価値は変わりませんが、海外で活躍したいと考える次世代の日本人のため、日本人の評価を落とさないよう、常に自分のできる限りのことを全力でやりとおす事です。幸い今までのところ良い評価を頂いているので、自分の信念は正しかったんだと考えています。

Naoサポーターの一人として、これからのご活躍を心から応援しています。

投稿者 sweetchiaki  : (2010年09月30日 05:03)

sweetchiakiさん

いつもありがとうございます!

僕も応援しています。

お互いの場所で全力を尽くしましょう。

投稿者 Nao  : (2010年10月01日 21:19)

今矢さん
とても心に残りました。
このストーリーに出会えて本当によかったです!!
人生をつくっていくのは自分しかいないですね。
もっともっと強くなるために
わたしも自分を信じて進んでいきます。
シドニーに行く前にお会いできて本当に本当によかったです!ありがとうございます!
今矢さんのさらなるご活躍を心から応援しています。

投稿者 Yorico  : (2010年12月12日 23:52)

Yoricoちゃん、

読んでくれてありがとう。

シドニーでも自分の人生の素晴らしいドラマをつくっていってください!!

またお会いしましょう!

投稿者 Nao  : (2010年12月15日 12:53)